春日野音楽祭春日野音楽祭

春日大社境内・三条通を中心とするまちなか・奈良公園にて開催される音楽フェス「春日野音楽祭」

8月31日オープニング企画『UTTパン・フェニックス』初来日!(2019年)

TOKYO2020ホストタウン国際交流ライブ

『UTTパン・フェニックス』初来日!

春日野音楽祭オープニング、TOKYO2020ホストタウン国際交流ライブ! 『UTTパン・フェニックス』初来日!

今年の春日野音楽祭は、中南米を代表する楽器「スティールパン」と、奈良教育大学吹奏楽部のコラボレーションステージからスタート! 

「スティールパン」は、カリブ海最南端の島国「トリニダード・トバゴ」で生まれ、世界で一番新しいアコースティック楽器です。今や世界三大カーニバルでも知られている、カリブを代表する音楽を、今回が初来日となる5人のバンドメンバーによる『UTTパン・フェニックス』の演奏に、奈良教育大学『ウインドアンサンブル』の学生たちが共演、春日野音楽祭のオープニングステージを盛り上げます。カリブ海生まれのハッピーな音楽で、春日野の夏を彩るスペシャルステージをお楽しみください!

※本ステージは、東京オリンピック・パラリンピック開催を記念した、音楽と祭りによる国際文化交流ステージです。
<ワークショップ情報>

鳴らしてみよう! スティールパン

カリブ海からやってきた、20世紀生まれのアコースティック楽器
春日野音楽祭オープニング、TOKYO2020ホストタウン国際交流ライブ! 『UTTパン・フェニックス』初来日!
南米大陸まで15キロ、カリブ海最南端の島。『スティールパン』は当時まだイギリスの植民地だったトリニダードで、1930年代の終わり頃に発明され、誕生しました。20世紀になって生まれた最も新しい音階のあるアコースティック楽器のひとつです。

スティールパンは、ドラム缶を輪切りにし、その上部をハンマーで叩いてへこませることで音階がつき倍音を奏でます。またテナー、チェロといった様々なパート音域の種類によってドラム缶の側面をカットしています。楽器が進化することで、スティールパンは現在の姿になりました。

ソロ、少人数のアンサンブルによって奏でられる癒しの音色から、クラシックのフルオーケストラを彷彿とさせる、120人編成が繰りだす圧倒的な音量とパワーのラージ・バンドまで……。スティールパンによる表現は多彩です。

毎年開催されている、世界最大のスティールバンドの大会「トリニダード・トバゴ・ナショナル・パノラマ」には、150を超えるチームがその頂点を目指し激しく競いあいます。ここでしか聴けない音とリズムの楽園を求めて、日本を含む世界中から、プレイヤーと観客たちがこのカーニバルに集まってきています。
春日野音楽祭オープニング、TOKYO2020ホストタウン国際交流ライブ! 『UTTパン・フェニックス』初来日!

<スティールパンの歴史>

今ではトリニダード・トバコ政府からナショナル・インストルメント(国民楽器)として正式に認められているスティールパンですが、その明るい音色の後ろには、奴隷としてこの島に連れてこられたアフリカ系黒人たちの長い抑圧と苦難の歴史が深く刻まれています。 植民地時代、当時の統治者であったイギリスは、奴隷たちに過酷な試練をあたえました。自分たちの言葉を使うことはもちろん、黒人にとって生きることそのものとも言えるほど、大切な太鼓を叩くことを一切禁止したのです 。 しかし彼らはめげなかった。竹を切って作った楽器タンブー・バンブーで地面を打ち鳴らしながら踊り、それも禁止されると、今度はビスケットの缶や灯油の缶、とにかく音の出るものをぶっ叩きながら、生き延びていくことを選んだのです。そしてある時、誰かが石油のドラム缶を叩いてそこに音楽をみつけました。それがスティールパンのはじまりでした。
それかたおよそ80年。スティールパンは進化し、パノラマという形で世界一の祭典にまで昇華しました。音楽なしには生きていけない人々の思いがこの楽器の今を作り出したのです。
春日野音楽祭オープニング、TOKYO2020ホストタウン国際交流ライブ! 『UTTパン・フェニックス』初来日!
春日野音楽祭オープニング、TOKYO2020ホストタウン国際交流ライブ! 『UTTパン・フェニックス』初来日!